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ロープレスキューの際、『ビレイロープは必ず必要』という法的根拠があるので紹介する。
今まで、ビレイロープの設定について「基本的には設定する」「可能な限り設定する」という認識ではなかっただろうか。確かに限られた資器材ではビレイロープの設定が困難な場合があるだろう。しかし、法律により『ビレイロープは必ず必要』ということが決まっているということを肝に銘じておかなければならない。
その法律こそ「労働安全衛生法」である。
ロープ高所作業の危険防止のため、平成28年1月1日に労働安全衛生法施行規則が改正された。
第三節 ロープ高所作業の防止 が新たに設けられ、
第五百三十九条の二 事業者は、ロープ高所作業を行うときは、身体保持器具を取り付けたロープ(以 下この節において「メインロープ」という。)以外のロープであつて、安全帯を取り付けるためのもの (以下この節において「ライフライン」という。)を設けなければならない。
など新たに設けれた。ちなみにビレイロープを労働安全衛生法上では「ライフライン」と呼称されている。
ロープ高所作業とは・・・高さが2メートル以上の箇所であつて作業床を設けることが困難なところにおいて、昇降器具を用いて、労働者が当該昇降器具により身体を保持しつつ行う作業(四十度未満の斜面における作業を除く。) (安衛則第539条の2より)
また、ロープ高所作業には特別教育が必要となった。(平成28年7月1日から)
この特別教育は、小型クレーンや玉掛けの講習を実施している団体で受講可能である。
講習は1日で14000円前後で受講できる。
「ロープ高所作業には特別教育が必要」これについて消防庁が通知を出している。
平成27年7月1日 消防消第135号 ロープ高所作業における危険の防止を図るための労働安全衛生規則の一部を改正する省令等の施行に伴う特別教育の取扱いについて
要するに、ロープ高所作業には特別教育が必要だけど、消防学校で学んでいるから省略も可能だと思われる。関係法令について今回の改正の教育も必要だけど対応は各消防本部に任せます。という内容である。
テクニカルロープレスキューとは別の視点でこのような特別教育を受けるものいいかと思う。
緊急避難的にビレイロープを設定できない場合を除き、やはりビレイロープを設定は実施するべきである。